食べたかったのは母のおにぎり~「私とおにぎりの思い出⑥」
食べたかったのは母のおにぎり
今から10年以上も前のこと。
結婚し転勤族となり、
初めて地元を離れて暮らすこととなった。
慣れない街での暮らしと子育てに加え、
仕事が忙しく帰宅も遅い夫。
心細い毎日だった。
そんな中第二子を授かり、
身体が思うように動けないこともあった。
まだ小さかった上の子にごはんを食べさせないといけない、
倒れる訳にはいかないと、
気を張った日々を過ごしていた。
そんな時、ふと食べたくなったのが“おにぎり”だった。
早速、大好きな梅干しのおにぎりを作って食べた。
食べたけれどなんだか満たされない。
自分で作ったおにぎりは何かが違った。
そんなおにぎりだった。
何が違うのか考えたが、答えはすぐに分かった。
私が食べたかったのは、
“母の作ったおにぎり”だったということを。
ホームシックになっていた私は、
母のおにぎりから温もりを感じたかったようだ。
残念ながら、母のおにぎりを食べることはできなかったけれど、
食はお腹だけでなく心も満たされることも大切という
“食と心のつながり”を感じる出来事となった。
私にとってのおにぎり。
それは、
作ってくれた人の温もりを一番に感じることのできる
食べ物のようだ。
遠く離れて暮らしている今も、
母の作ったおにぎりを食べることは難しい。
だけど今の私には、三人の子ども達におにぎりを
作ることができるしあわせがここにある。
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