秋の収穫を祝う「十日夜」をご存知ですか?

「十日夜」という行事をご存知ですか?
読み方は「とおかんや」または「とおかや」。


名前は十五夜や十三夜と似ていますが、
十日夜は、刈り上げのお祝い(秋の収穫を祝う日)の行事です。
(地域によってはお月見をするところもあるようです。)



2020年の十日夜は、11月24日。

この日は、田の神さまが山に帰る日とされ、
無事に稲刈りができたことを感謝し、
来年も作物が豊かに実るよう願います。


昔は、山の神さまが田んぼに宿り、稲を大きく育ててくれ、
稲刈りが無事に終わると、
神さまは山へ帰っていくと考えられていたようです。

十日夜の風習は、
地域によってさまざまな形で行われています。

今回は代表的な風習をご紹介しますね。



《かかしあげ》
田んぼに立ち、稲の無事を見守ってきてくれた案山子(かかし)を
田の神さまに見立てて、十日夜の夜に家に持ち帰ります。

餅などをお供えして稲の収穫祭を行うところも少なくないようです。

《わらでっぽう》
夕方以降暗くなってきたら子どもたちがたくさん集まって、
歌いながら藁の鉄砲で自身の家の庭を叩いて、走り回ります。

地面を叩く理由はせっかく育った農作物を食い荒らす
モグラやネズミを追い出すため。

また、土地の邪霊を鎮め、豊穣を祈願するおまじないや、
「土地の神さまに生気を与える」という意味があるようです。



《大根の年取り》
東北地方をはじめとした広い地域では、
この日は大根畑に入ってはいけないとされていたり、

埼玉県では藁の鉄砲で大根畑をたたき、
「音に驚いた大根が抜け出してくる」
「音を聞いた大根が背伸びをして大きくなる」と言われているとか。

田んぼの神様にお供えをしたぼた餅を
大根畑の土の中に埋めて、豊作祈願するところもあるそうです。

長野県や群馬県では
大根を田の神さまへのお供え物にするのだとか。

十日夜には特に決まった行事食はありませんが、
収穫への感謝や翌年の豊作への祈念を込めてお供え物をし、
皆で食べます

代表的なお供え物は、ぼた餅などの餅類です。
旬の野菜などを使った料理をお供えして、食べるのもいいですね。

また、「十日夜」は、東日本で伝わる行事で、
西日本では、似たような行事に、「亥の子まつり」があります。
こちらは、旧暦10月の亥(い)の日に行われることから
「亥の子」と呼ばれます。

「わらでっぽう」と同様に、
土地の邪霊を鎮め、豊穣を祈願するおまじないとして、
「亥の子づき」が行われる地域もあります。



子どもたちは藁を束ねたものや、
縄をつけた石を手に、家々の間口や庭をつき(たたき)、
お金や「亥の子餅」をもらって回るそう。

「亥の子餅」は、大豆、小豆、大角豆(ささげ)、
ゴマ、栗、柿、糖(あめ)を混ぜて作られた餅のこと。

中国から伝わったもので、亥の日・亥の刻(午後9~11時頃)に
餅を食すと病気にならないと言われています。

「十日夜」も「亥の子まつり」も子どもたちが活躍します。
農作業が一段落し、家族でたのしむ行事だったのかもしれませんね。

農作業から離れている現代人にとって、
縁遠く思われる十日夜や、亥の子まつりの風習ですが、

私たちも農作物をおいしくいただけることに家族で感謝し、
共に翌年の豊作を願う1日としたいですね!


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