紫色は青の”沈静”と赤の”生命力”の両方からできているバランスの色。
品位のある、崇高な、謙虚な色、超越の色とされています。
紫色の食べ物は、なすや、紫芋、あずき、ぶどう等々、 気持ちを穏やかにしてくれます。
日本では古来より紫色は、高貴な色とされ、その染色法 も珍重されました。
古代ローマ帝国でも紫は皇帝の色として使われていました。 古代紫はブリュミュウという軟体生物から採取され、 美しい紫を染めるのは難しかったため高貴な色とされています。
いままでのコラムでも 様々な理由でいろいろな色が「高貴な色」とされてきています。
日本では飛鳥時代に定められた官位12階で 聖徳太子が官吏を表す冠の色を、紫、赤、青、黄色、緑、白の順としました。 高い位を表した紫色が高貴な色だとされたといわれています。
江戸時代以前においては、紫を、お禁色(おとめいろ)といって 庶民は紫の衣服を使ってはいけないことになっていました。 飛鳥時代に定められたことが江戸まで続いてしまうとは、 人々の慣習というのは恐ろしいですね。
こういった歴史の理由から、 現代の私たちにとっても紫は高貴なイメージを もっていたりするのだと思います。 不思議と色の歴史は人々に刻まれているのですね。
絵は、紫の成り立ちとなっている青と赤を使いました。
青いエネルギーと赤のエネルギーの複雑なやる気、
すっきりと産みだすにはもう少し推敲がいるような…
そんな感じをうけました。
複雑さがすぽっと単純化して外へでる時、
よいインスピレーションとなるのではないでしょうか。
次回は黒色です。
posted by at 2009/01/22 nona